ハケンの品格はたぶん、時代劇。

今期のドラマはわたしでも知っているタイトルが並んでいましたので、ビデオ・レコーダーさんに録画をお願いしておきました。
国産ドラマにはとんと疎いですが、BGとハケンの品格くらいは知ってます。(←何故か得意げ)
倍返しだ!は観たことないので今回はスルーしちゃおうかなとか。
そのうちアマゾン・プライムさんとか、あの辺りでのんびり観ようかなって。

さて、観ましたわよ奥さん!
「ハケンの品格」。
篠原涼子さん変わりませんね、スゴイなー。

「画」の中で浮きまくる違和感をもねじ伏せるジャスティス感。(←ほめてる)
脇を固める方々は普通に演技がしっかりされているので、ある意味主人公だけ浮いてる作られた違和感はわざとなんですよね。
オープニングのアレはあといっぽ、もういっぽ感がちょっとあるけれど、割とスキ。

冒頭の派遣とはなんぞや?の説明を聞いていて、なんとも言えない国政に対する失望感からお話は始まり。
 
 
ちょっと脱線して、派遣の定義。

自己の雇用する労働者を、当該雇用関係の下に、かつ、他人の指揮命令を受けて、
当該他人のために労働に従事させることをいい、
当該他人に対し当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まないもの

上の文面は、だいたい以下のような内容を書いています。

[自己の雇用する労働者]の自己というのが派遣元(契約先となる派遣会社)。
[他人の指揮命令を受けて]の他人というのが派遣先(勤務先となる会社)
[当該労働者を当該他人に雇用させることを約してするものを含まない]というのは、派遣先と労働者の雇用契約が必要ありませんよという意味。

まとめると、あなたの会社で雇用しているひとを他の会社の指揮系統の元に働かせる際に、その会社と(あなたの会社で雇用しているひと)の雇用契約は必要ありませんよという定義。

昔は、何でこの国は派遣なんて制度を許しているのだろう。
わるい政治家や、わるい会社が金儲けのために、わるいことをしているって、何となく思っていました。

何となく、思ってはいたものの。
働き続けていくうちに、少し考えが変わって。
たぶん皆にとって都合がよいものなのだなって。

もちろん、辛い思いをされている方にとっては「ちっとも都合よくないよ!」という話題ですが。

例えば国にしてみれば、
もともと労働者を直接面倒を見る余裕も、そのつもりはなく、願わくば法人からより多くの税収があればよくて。
そのためには法人に都合の良い法整備をがんばればよかった訳で。
昔も、いまも。
(みんなが腹をたてる法人の内部留保も課税済みなので国にとってはどうでもよかったり)

例えば法人にしてみてば、
そもそも雇用契約を結ぶことで抱える責任や費用を抱えずに労働力が得られる。
言い換えればプロジェクト単位で必要な人材を増やしたり、減らしたりすることができ、大きく業務の効率化が図れる。
また、その際にはより高度な技術を持った者を対象にもできる。

労働者にしてみれば、
普通だったら面接にすらたどり着けないような職場で働く機会を得られる。
その機会をうまく利用できれば正社員としての立場も手に入れられる。
派遣会社を利用することで、求職活動の負担を大幅に減らすことができる。

表向きは全部が全部マイナス面ばかりではなくて。
国が派遣を禁止しないのも、根っこの部分で労働者にもオイシイ思いさせてるでしょ?という認識なのかなって。

じゃあ、今の惨状は何がわるかったのさといえば、それは断言出来て。

関わるひとたちの心の弱さ。
関わるひとたちの道徳観の無さ。

特に報酬がよい職場には「優秀な人材」ではなく、「ズル賢い人材」が集まるのでその傾向が強くて。

派遣の制度をなくせば働き口が減るという意見もあるけれど、その考えはそもそも法人の定義を理解していなくて。

法人とは土地と共に生きるもの。
法人とは雇用を生み出し、利益を土地にかえすもの。

そして制度は道具と同じで、それをどのように使うのかが全てを決めるから。
わるいことをしようと考えれば、それはわるい制度になってしまう。
 
 
改めて考えると。
ハケンの品格って、とても筋が通ったタイトルなんだなって。
初代が放送された13年前の当時は、主人公のその滑稽な立ち振る舞いばかりが記憶に残っていました。
社員ズルイ、派遣カワイソウ、スーパーハケンすごいって。

自己責任論大スキー国であるこの国では、
社員になれなかったヤツが怠け者で、派遣は身の程にあった労働条件と思われている節があって。
そんな中でハケンの品格は「がんばれカワイソウなハケン」という位置づけにもなるのかも知れないけれど。

主人公の立ち振る舞いを見ていると、能力のあるひとが組織に縛られずに働く手段として描かれていて。
カワイソウだけれど、がんばれではなくて。
その場で評価されるのは、ひととしての立ち振る舞い。
それを「品格」というワードに込めているのかなって。
 
 
うん。
ハケンの品格って時代劇。
理不尽な将軍様、代官役を、会社の役員や社員に置き換えている。
そこに現れた浪人(スーパーハケンさん)がズバっと正義執行みたいな。

スペイン?あたりから帰国する演出も、西部劇とかあのあたりのオマージュ感で。
え?結婚しちゃえばよくないとか突っ込んではいけない的な。

元軍人さんが退役後に慎ましくも幸せに暮らしていたのだけれど、昔の上官からお声がかかって、玄田哲章さんあたりが「ウォォォ」ってなる感じ。
何か中の人がチラついた感じもあったけど、うん、そんな感じ。
玄田哲章さんステキ。

来週もたのしみ。