日曜日だからQYLDを考える。

世間では「わけのわからない」呼ばわりのカバードコール戦略ETF。
正式名称はグローバルX NASDAQ100・カバード・コールETF(QYLD)。
最近は日本の証券会社でもぽつぽつと取引ができるようになってきました、グローバルX社さんの販売されているQYLDというETFのことを、例によって例のごとく、ぼやんと考えてみるのでした。

カバードコール戦略とは何ぞや?というあたりのお話はまぁ、Google先生あたりに聞くと大体わかります。(←なげっぱなし。

ものすごくざっくり説明すると、オプション取引という売買をするマーケットがあって。
そこではオプションと呼ばれる「売買の権利」が商品になります。
なにそれ?っていう感じではありますが、そういうマーケットがあるのです。
で、「売買の権利」では具体的に何を売買するの?というと有価証券、平たく言うと株だったりします。
つまり、株をいくらで売るよ、であったり、株をいくらで買うよ、であったりの権利を商品にして取引を行います。
くどいようですが、そういうマーケットです。
オークションみたいな独自のルールが儲けられているマーケットなのです。

さて、カバードコール戦略。
このマーケットでは買うことをコール、売ることをプットと呼びますので、「買う」側の戦略です。
「この株を〇〇円で買えるよ」という権利を売るわけです。
ん?
何か回りくどくない?普通に買えばいいんじゃないの?って思ったりもします。
実はここに駆け引きの要素が入ります。

その値段が今の価格よりも高かった場合、一見すると意味がありません。
10,000円の株を12,000円で買う権利を買っても損するようにしか見えないからです。
ところがオプション取引には期限と言うものが設定されています。
例えば1か月の期限が設定されていたとします。
その場合、株は当然値が動きますから、もしかしたら1月後には15,000円になっているかも知れません。
仮に15,000円になっていた場合でも、「12,000円で買える」という権利なので、オプションを購入していれば12,000円で購入し、差額の3000円が利益になるわけです。(この例では手数料を考慮していません)

もう少し補足すると、オプションの取引にはオプションの値段があります。
オプション・プレミアムと呼ばれるもので、株の値付けではなく、純粋に手数料としてオプション・プレミアムが設定されています。
例えば500円くらいとします。
上の例の場合は、「株を12,000円で買える」オプションを500円の手数料(オプション・プレミアム)で購入。
期限内に株の値段が15,000円になったタイミングで権利を執行、株を12,000円で購入。
15,000 – 12,000 – 500 = 2,500円がこの取引での利益になります。

あれ?でも株の値段が逆に下がったらどうするの?という懸念もあります。
その場合、購入した「株を12,000円で買える」オプションを別のひとに売却するか、あるいは権利を破棄できます。
権利を破棄した場合、あるいは期限までに権利を執行しなかった場合、そのオプションは無効になります。
つまり、500円の手数料(オプション・プレミアム)のみで取引が終わった形になります。

何となく見えてきました。

実際に今の値段で株を買った場合、その後の値動きが想定したものであれば問題はないのですが、違った場合は損失が出てしまいます。
ですがオプション取引を使うことで、手数料の価格で買値をキープしておけますのでより損失を抑えることができます。
想定した値になれば権利を執行して株の利益を得る。
想定しない値になった場合は、オプションの権利を破棄して損失を手数料(オプション・プレミアム)代で抑えるという具合です。

オプション取引はそれ単体でも利用できますが、株の値が意図する方向とは逆の方向に向かった際の損失をカバーする目的でも使われます。
株の用語では両建て、などと呼ばれるのでしたっけ。
売りと買いの両方の手を維持しておく戦略です。
もちろん、手数料はかかりますが、損失を小さく抑えることができ、やり方次第では利益も狙えます。

とまぁ、どこがざっくりやねんという感じですが。
大分はしょって説明していますので、詳しくはもっとちゃんとしたところで調べてみて下さい。
 
 
大体オプション取引って何なのかが見えてきたところで、QYLDに戻ります。

QYLDはNASDAQの銘柄を扱うコールオプションで利益をあげることを目的としたETFです。
この、コールオプションで利益をあげるという点が「わけがわからない」呼ばわりされる理由です。
普通のETFは株・債券・リート・コモディティなどの資産の価値によって利益が生まれます。
株であれば会社の売り上げや配当などです。

それぞれを言葉にすると、こんな感じ。
株のETFの価値=会社の売り上げや配当 x ETFの人気
QYLDの価値=オプション取引の利益 x ETFの人気

つまり、「会社の売り上げや配当」の部分が「オプション取引の利益」に置き換わっているだけなのですが、「会社の売り上げや配当」は会社の業種や報告書を読むことで何をして利益を得たのかがわかります。
対して「オプション取引の利益」では取引で扱う銘柄(ここではNASDAQ上場銘柄ということになります)はわかりますが、オプション取引の内容まではわかりません。
ここの部分が「わけがわからない」が指している内容なのだろうなと思います。
ここの部分を開示してしまえばオプション取引のノウハウを外に出してしまうことにもなる訳なので、公開しないことにはそこまで違和感はありませんが。

セクター分けでもオプション取引といったセクターは存在しませんし、アセットの観点でもオプション取引というアセットは存在しません。
いうなれば第三の取引を題材にしたETFです。(ちょっとカッコいい)

冗談はおいておいて。
業績が結果でしか見れない取引は投資家からは敬遠されるのは仕方のないことだと思います。
ただ、株でも債券でもリートでもコモディティでもない別のアセットがあるとしたら、それはとても興味深く、ポートフォリオの一部を割り当てておいても面白いのではないかなって、思いました。

オプション取引は株を扱いはしますが、会社の業績によって基準価格が左右されたりはしません。
影響を受けるとすれば、オプション取引が下火になる、不人気になってしまうケース。
その点に関してはNASDAQの上場銘柄を扱っていますので、QYLDで直近、その心配は必要なさそうです。
あとはオプション取引で利益があげられないケース。
これに関してはグローバルX社さんのサイトやGoogle先生あたりで調べてみると良いかなと思います。

意外といったら失礼ですが、インカムゲイン系のETFとしては安定して配当が支払われています。
直近、コロナ・ショックでは22%くらい?値を落としていますが、NASDAQが好調なせいもあるのか大分値を戻していて。
もともと値幅が小さいので、債券に似ているとも言われているのでしたっけ。
ただし債券系とは異なり、株が落ちるタイミングでは同じように基準価格が落ちますので、債権のつもりで扱うのはよくないのかなと思います。

色々と書きましたが、
実は設定来の配当利回りが8.42%とかいう部分がいちばんとんでもないないのでした。
※今日の時点のお話。

すごいぞ!QYLD!